増刊号 血液・尿以外の体液検査法
22 膿汁
E.細胞診
平田 哲士
1
1千葉県がんセンター臨床検査部
pp.839-840
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900251
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はじめに
炎症の過程において,好中球の滲出を主体とするものが化膿または化膿性炎であり,その典型例では,いわゆる膿を形成する.膿という状態をとらなくても,好中球が多く滲出する炎症を化膿性炎と呼び,その炎症性滲出物を一般に膿汁と呼んでいる.
膿汁は,膿清と膿球に分けられる.膿清は血漿成分が主体で,さらに蛋白分解酵素やその他の酵素,蛋白,脂肪,核酸などを含んでいる.
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