増刊号 血液・尿以外の体液検査法
7 十二指腸液
C.生化学検査
平沢 豊
1
,
渡辺 伸一郎
2
1東京女子医科大学臨床中央検査部
2東京女子医科大学消化器内科
pp.616-617
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900177
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はじめに
十二指腸液検査の主たる目的は,胆道系疾患の診断にある.しかし,純粋な胆汁を得るには,患者に対する侵襲が大きいため,十二指腸にゾンデを挿入することにより比較的容易に得られる体液を検査するところから名づけられている.したがって,十二指腸液検査は胆汁のほかに膵液,腸液を含んだ体液の検査といえる.
十二指腸液の生化学検査では,胆石の成因を知る目的で胆汁中のコレステロール,リン脂質,胆汁酸などを測定するが,ルーチン検査としては,十二指腸液の色調やpHの測定,顕微鏡検査が主体で,生化学的な検査はあまり行われていない.
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