増大号 臨床医に伝わりやすい 検査報告書とパニック値報告の心得
3章 血液検査
—末梢血液像—異型リンパ球と異常リンパ球
後藤 文彦
1
1NTT東日本関東病院臨床検査部
キーワード:
異型リンパ球
,
異常リンパ球
,
反応性
,
腫瘍性
,
形態学的特徴
Keyword:
異型リンパ球
,
異常リンパ球
,
反応性
,
腫瘍性
,
形態学的特徴
pp.861-866
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209412
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Point
●異型リンパ球(atypical lymphocyte)は,何らかの抗原刺激に反応し,活性化されたリンパ球の形態変化である.近年,“反応性リンパ球(reactive lymphocyte)”の呼称が推奨されている.
●異常リンパ球は,造血器腫瘍(主にリンパ腫)で出現する不可逆性の変化を伴う“腫瘍性リンパ球”のことである.
●形態学的特徴は,異型リンパ球は一見して多彩な細胞なのに対して,異常リンパ球は均質な腫瘍細胞が主体である.いずれも細胞形態のみでは限界があり,臨床情報,細胞表面マーカー検査などで補完する必要がある.
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