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あとがき・次号予告
八鍬 恒芳
pp.736
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209378
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先日,沖縄で開催された第9回日本血管不全学会学術集会・総会に参加いたしました.血管不全学会では,脈波伝播速度(PWV)や血管内皮機能をみるための検査であるFMD(血流依存性血管拡張反応)検査などを基本とした研究発表や症例報告が行われます.私はFMD検査の講義やライブデモンストレーションを行いました.FMD検査は,血管内皮からのNO放出による血管拡張を超音波検査で測定するものです.検査手技はシンプルですが,0.1mm単位のわずかな血管径の変化を高精度に計測するにはある程度の習得課程が必要で,こういった学会での取り組みは非常に重要と思っております.
FMD検査に限らず,「どう教育するか」は私の中でも重要な課題の1つです.策定した教育プログラムに問題がある場合は,スタッフの助言や学会での情報交換が役立っています.本誌の今月号でも教育がテーマとなる内容が数多く盛り込まれております.関根先生の技術講座連載「病態生理から読み解く腹部エコー検査」は「教育」がメインテーマの1つになっておりますし,上蓑先生のトピックス「微生物検査におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現」では,DXの活用として「教育」へのメリットが挙げられています.小林先生のフォーカス「ISO 15189の文書管理システムの構築・運用」では,施設独自のシステム開発による人材育成のメリットが記されています.
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