FOCUS
大規模言語モデルChatGPTと臨床検査
平岡 悠
1,2
1大阪大学大学院医学系研究科放射線統合医学講座放射線医学
2株式会社GramEye
pp.116-118
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209235
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はじめに
筆者は現在,大阪大学医学部附属病院で医師として勤務をしています.学生時代から研究の分野でAI(artificial intelligence)に触れる機会が非常に多く,毎日徹夜でコードを書く日々を続けてきました.当時は画像認識に関わるAIの進化が凄まじく,専門家と比べても遜色のない精度を誇る画像認識手法が次々と開発されていきました.それ以来,現在も,微生物検査グラム染色の染色から顕微鏡撮影,AI判定を完全自動化する医療機器の開発を続けております.画像認識AIについては,研究レベルであったものが,社会の受け入れも含めて実臨床運用に近づいてきたように感じています.
筆者も当時,文章を扱うAIも触っておりましたが,Attentionという手法の登場から膨大なテキストデータを効率よく学習することが可能になり,ChatGPTをはじめとした大規模言語モデルに革命的な進歩がみられました.本稿では,大規模言語モデルの説明から,臨床検査で想定される活用法などについて記載してみたいと思います.
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