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COVID-19後遺症(long COVID)としての呼吸器疾患
横山 彰仁
1
1高知大学医学部呼吸器・アレルギー内科学
pp.1268-1271
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209165
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はじめに
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,変異しながら流行の波を何度も繰り返し現在に至っている.急性期には全く無症状あるいは風邪様症状から急性呼吸不全,急性呼吸促迫症候群(acute respiratory distress syndrome:ARDS)となって死に至るものまで極めて多様な病像であり,心臓血管系,凝固系,消化器系,脳・神経系など多臓器に障害をもたらしうる疾患である.また,COVID-19では,急性期がすぎウイルスが排除された後にも症状が持続する場合があり,さまざまな呼び方がなされている1,2).
本稿では,まずこのような罹患後に生じる病態の定義を述べた後,COVID-19感染後に生じる多様な呼吸器疾患について概説する.
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