FOCUS
非痙攣性てんかんにおける脳波検査の有用性
本多 満
1
1東邦大学医療センター大森病院総合診療・救急医学講座
pp.768-771
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209035
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はじめに
てんかんは痙攣を起こすことが多いが,必ずしもてんかんと痙攣はイコールではない.痙攣を起こすてんかんは視覚的にわかりやすいが,起こさないてんかんも多く,その際には脳波(electroencephalogram:EEG)検査が非常に有用である.逆に,痙攣を起こしても必ずしもてんかんではないことがあるために,その診断にも脳波が有用となる.わが国は超高齢社会となり,てんかん患者が増加している.また,救急・集中治療領域における治療の高度化により,意識状態を評価する代わりに客観的に中枢神経機能を評価する検査としての脳波の重要性がさらに増していくと思われる.
ここでは痙攣のない高齢者のてんかんと,救急・集中治療領域の非痙攣性てんかんに関して述べる.
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