技術講座 微生物
抗酸性染色
池町 真実
1
1神戸市立西神戸医療センター臨床検査技術部
pp.530-537
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208981
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Point
●抗酸菌はGram陽性桿菌に分類されるが,細胞壁にミコール酸を有するためGram染色に難染色性を示す.
●抗酸性染色はミコール酸の存在によりアルコールで脱色されにくい.
●Ziehl-Neelsen染色や蛍光法はMycobacterium spp.の検出に用いられ,Kinyoun染色はNocardia spp.などの弱抗酸性をもつ菌に用いる.
●脱色液はZiehl-Neelsen染色では塩酸アルコール,Kinyoun染色では硫酸アルコールを用いる.Nocardia spp.を塩酸アルコールで脱色すると過脱色となり,陽性には染まらない.
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