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遺伝子検査室に求められている環境
土屋 浩二
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床検査部
pp.556-558
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208690
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はじめに
2019年後半以降,重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(seveve acute resplratory syndrome coronavirus 2:SARS-CoV-2)によって引き起こされる新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)が世界的に広がった1).本感染症の診断のために遺伝子検査の需要が高まり,新たに遺伝子検査を導入した施設も多いと思われる.
遺伝子検査では,扱う検査材料は感染性のものが多く,また,PCR(polymerase chain reaction)法では高濃度の核酸増幅産物による検査室内の汚染が危惧されることから,環境を整備し精度が保証された検査を行う必要性がある.
本稿では遺伝子検査の実施にあたって,必要な環境整備について,順天堂大学医学部附属順天堂医院(以下,当院)の例を交えながら解説する.
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