トピックス
同種クリオプレシピテート作製術—製剤の調製方法と管理体制
相川 佳子
1
1東京医科歯科大学病院輸血・細胞治療センター
pp.96-99
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208606
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はじめに
クリオプレシピテート(以下,クリオ)は凍結した新鮮血漿を1〜6℃で緩徐に融解することで析出する白色沈殿物である.この析出したクリオを遠心沈殿させ,上清を除去して調製したものをクリオプレシピテート製剤(以下,クリオ製剤)と呼ぶ.クリオにはフィブリノゲン,凝固第Ⅷ因子やフォン・ヴィレブランド因子(von Willebrand factor:VWF)が濃縮されており,急速な凝固因子の補充による止血効果が期待される1).
本稿では,血液製剤である新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma:FFP)を用いて作製する同種クリオ製剤の調製方法と東京医科歯科大学医学部附属病院(以下,当院)での管理体制について概説する.
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