検査ファイル
トップ&ボトムバッグシステムを用いた血液成分製剤調製
中條 聖子
1
,
関口 定美
1
1北海道赤十字血液センター
pp.1000
発行日 1995年11月1日
Published Date 1995/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902553
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輸血による副作用の中で最も頻繁に生じる非溶血性発熱反応は,主として製剤中に存在する白血球が原因とされ,頻回輸血患者に多発する1).輸血血液から白血球を除去するにはフィルターが最も効率的な除去法ではあるが,操作性,無菌性,経済性などの面からすべての製剤に適用することは現在のところ難しい.非溶血性発熱反応は製剤中の白血球を90%程度除去する,すなわち,1製剤当たりの白血球数を5×108個以下にすることにより防ぐことが可能とされている.このような製剤を調製する方法として,広く一般的に用いられているのがバフィーコート(buffy coat;BC)除去法である.これは全血を遠心後,血漿と赤血球層の間に白血球が多く存在するいわゆるBC層を無菌的に除き,濃厚赤血球(concentrated red cells;CRC)を調製する方法である.日本赤十字社では4連バッグを用いてBCを除去したCRC(buffy coat poorCRC;BPCRC)に赤血球保存液M・A・Pを添加している2).
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