過去問deセルフチェック!
解答と解説
pp.543
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207547
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本欄において,しばらく血液形態検査が取り上げられていなかったため,近年の国家試験問題からリンパ系,単球系の異常細胞にフォーカスし,ピックアップした.国家試験では問題の選択肢に病名の記載があるため解答を導き出すのは容易だが,血液検査室の技師においては,問題2は別として,提示した形態写真のみを見て病名を推察できなければならない.
一方で,広い分野を勉強しなければならない学生にとっては問題1と2,問題3と4の形態が似たような細胞に見えてしまう.これには相当の形態写真・問題に触れ,トレーニングを行う必要がある.問題3は別として,初発時のリンパ系,単球系の白血病では単一の異常細胞の増殖が認められるので,血液形態検査で診断が容易である.しかしながら,より正確な診断,治療効果判定においては血球算定,細胞表面マーカー,特殊染色,染色体・遺伝子検査を加えた総合診断が必須で,これが血液検査学といえる.
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