技術講座 微生物
Aerococcus属菌の検査と臨床的意義
安西 桃子
1
,
田中 洋輔
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院臨床検査部
pp.43-49
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207457
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Point
●尿の塗抹検査でグラム陽性球菌を認めた場合,クラスター状か連鎖状かの情報はAerococcus属菌を同定するうえで重要である.
●複雑性尿路感染症が疑われる日常生活動作の低下した高齢者の尿培養は,Aerococcus属菌を念頭に置く.
●Aerococcus属菌は,泌尿器疾患のある高齢者に敗血症,感染性心内膜炎,腹膜炎,椎体炎などの侵襲性感染症を起こすことがある.
●Aerococcus urinaeにおけるSTの薬剤感受性は,尿中葉酸濃度が治療効果に影響を及ぼすため報告すべきではない.
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