FOCUS
—在宅医療時代の臨床検査—“在宅臨床検査”考
小谷 和彦
1
1自治医科大学地域医療学センター地域医療学部門
pp.1144-1146
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207369
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在宅で臨床検査を要する時代
わが国は,世界に先駆けて少子・超高齢社会となった.人口減少社会でもあり,多死社会でもある.この人口構造の変化のスピードは速く,医療をはじめとして保健・福祉・介護を一体化させての社会変革が喫緊事となっている.この高齢化や人口減少の程度,そして医療・介護の体制は地域ごとに異なっており,わが国全体を一律には語れない.
そこで,各都道府県の“地域”単位で,地域医療構想(医療圏内の医療機能の分化および連携をもって医療機関の効率的整備を図るコンセプト)と地域包括ケア(住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられるような住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供する仕組みや活動)を進める方向性が打ち出された.現在,これに基づいて,地域医療,ひいては地域社会の整備が進んでいる〔それぞれの地域社会資源(住民を含む)が当事者として協議しながら創り上げる必要がある〕1).
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