増刊号 感染症クイックリファレンス
臓器
呼吸器・頭頸部
市中肺炎
森永 康平
1
1獨協医科大学総合診療科
pp.290-292
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207120
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◎定義
実臨床では急性経過での呼吸器症状を伴い,単純X線やCTにて画像上に肺のすりガラス影や浸潤影などを認める際に,暫定的に“肺炎”として扱う場合が多い.臨床上頻度が高く,また問題となるのは感染性,特に細菌性肺炎である.罹患場所により市中肺炎と院内肺炎に大別され,市中肺炎は病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎と定義される.一方,院内肺炎はなんらかの病気,例えば癌や脳卒中の治療などで入院中の患者に発症したものであるが,介護施設に入所中であったり,自宅には居るものの寝たきりで介護が必要な方,定期的な人工透析が必要な方などに発症したものを医療介護関連肺炎という.ここでは市中肺炎について概説する.
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