増刊号 循環器病院の技師が教える メディカルスタッフのための心電図教室
Ⅳ 右脚ブロックと左脚ブロックの成り立ちを知る
伊藤 ひろみ
1
1心臓血管研究所付属病院 臨床検査室
pp.941-950
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206945
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1 心臓を動かすために必要な刺激伝導系の各役割
Ⅰ「心電図との向き合い方」でも触れたように,心臓は一生涯動き続ける臓器であり,自然のペースメーカと呼ばれる洞結節という場所を持っています.洞結節から発せられた電気の興奮を刺激伝導系と呼ばれる心臓に張り巡らされた電線が受け取り,全身に血液を送り出すのに一番よいタイミングでポンプを動かしています.刺激伝導系は心臓の上部から順に,以下のように位置しています(▶図1)1).
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