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あとがき・次号予告
曽根 伸治
pp.828
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206042
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あとがき
皆さんが待ちに待った夏季休暇は,いかがお過ごしでしょうか.特に新入職員の皆さんは,仕事から解放されて息抜きができましたか.昨年夏は,わが国では毎年数十例しか報告されないネッタイシマカが媒介するデング熱患者が多く報告されました.今年は6月の時点で,例年より多くの患者が報告がされているようです.日本ではヒトスジシマカがデング熱を媒介すると言われていますが,海外への旅行者や海外からの観光客の増加によって,輸入感染症が増加しているそうです.E型肝炎も衛生環境が整っていない熱帯・亜熱帯の発展途上国の風土病で,流行地域で感染して発症する輸入感染症と考えられていました.夏季休暇で海外へお出掛けの際は,感染症には十分にご注意ください.
新たに輸血感染症として注目されている人畜共通感染症であるE型肝炎,ほかにサバ,アジやイカなどに寄生するアニサキスはよく知られていますが,今月号の「トピックス」では,最近増えているヒラメに寄生するクドア・セプテンプンクタータによる食中毒を紹介しています.また,「疾患と検査値の推移」では,西日本を中心にマダニが媒介して,来院時にすでに重症化した症例も多い重症熱性血小板減少症候群を取り上げています.「技術講座」では,シリーズ最新の採血方法として,前号の「標準採血法ができたわけ」に続き「採血の解剖学」を取り上げています.さらに,「教科書には書いていない採血のコツ」は,実践的なベテラン技師が経験で培ってきたコツを,新人の採血担当者に向けに,すでに6回掲載しています.12回の連載予定で,残り6回分もご期待ください.
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