病気のはなし
デング熱
鷲野 巧弥
1
,
大西 健児
1
1東京都立墨東病院感染症科
pp.560-565
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205956
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Point
●デング熱は,ネッタイシマカやヒトスジシマカによって媒介される熱性疾患である.
●2014年には約70年ぶりに国内発生例が報告された.今後も国内で流行する可能性があり,注意すべき疾患である.
●突然の発熱や頭痛,筋肉痛などの症状で発症し,血小板減少や白血球減少を伴うことが多い.臨床症状や一般検査所見は非特異的なものであり,確定診断には,PCR法や非構造蛋白抗原(NS1抗原)検査などの病原体検査やIgM抗体の測定などの血清学的検査が用いられる.
●デング熱は比較的予後のよい疾患であるが,重症デングに移行しないか慎重に経過をみる必要がある.
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