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解答と解説
pp.427
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205917
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抗核抗体(antinuclear antibody:ANA)は,真核細胞の核抗原に対する抗体群の総称である.HEp-2細胞を核材に用いた蛍光抗体法によるANAの染色パターンは,5型に分類される.その蛍光染色パターンから抗原抗体系や疾患が推定される.
均質型あるいは均一型(homogeneous/diffuse)は,抗DNP抗体や抗ヒストン抗体,辺縁型(peripheralもしくはshaggy)は抗DNA抗体で,いずれも全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)で多くみられる.核小体(nucleolar)型は,抗RNA抗体で進行性全身性硬化症(progressive systemic sclerosis:PSS)の10〜20%にみられる.また,散在斑紋型(discrete speckled pattern)は,抗セントロメア抗体によるものでCREST症候群が考えられる.しかし,斑紋型(speckled)は,抗Sm抗体(SLE),抗U1RNP抗体〔混合性結合組織病(mixed connective tissue disease:MCTD)〕,抗Jo-1抗体(多発性筋炎/皮膚筋炎(polymyositis:PM/dermatomyositis:DM),抗SS-A抗体,抗SS-B抗体〔シェーグレン(Sjögren)症候群〕が考えられる.さらに検査を進めて抗体の同定などが必要となる.
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