臨床検査のピットフォール
移植後生着評価法であるキメリズム検査のピットフォール
松田 和之
1
1信州大学医学部附属病院臨床検査部
pp.246-250
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205863
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はじめに
移植後のドナー細胞の生着確認や腫瘍の再発〔腫瘍細胞(レシピエント細胞)再現〕を評価する場合,形態学的検査のみでは,早期に正確な評価を得ることは難しい.早期に正確な評価を行うために,遺伝子・染色体レベルでのマーカーを用いたキメリズム検査が用いられている.キメリズム検査は,レシピエント由来細胞(DNA)とドナー由来細胞(DNA)を識別し,その比率を評価する検査である.本稿では,当施設での経験を踏まえ,キメリズム検査法における結果解釈時の注意点について述べる.
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