技術講座 一般
フェノールスルホンフタレイン排泄試験
岡田 賢二郎
1
,
大場 康寛
2
1近畿大学医学部附属病院中央臨床検査部
2近畿大学医学部臨床病理学
pp.1501-1505
発行日 1989年11月1日
Published Date 1989/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205739
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サマリー
色素フェノールスルホンフタレイン(PSP)を注射負荷すると,体内で代謝されることなく,約6%が糸球体から,そして約94%が近位尿細管から排泄され,しかも再吸収を受けない.また,PSPはアルカリを添加すると簡単に発色するので,これを比色定量することにより色素排泄の程度がわかる.すなわち,これがPSP排泄試験であり,これにより腎血流量および近位尿細管機能を知ることができる.測定法には用手法と自動化法がある.用手法は被検尿にアルカリを加えて全量を100mlとした後,比色する.自動化法には二つの方法があって,一つは用手法の操作をそのまま自動化したものと,もう一つは被検尿にアルカリとα-ナフトールフタレインを加え,PSPとα-ナフトールフタレインを二波長で比色することにより尿の希釈操作を省く,という方法である.
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