検査法の基礎理論
クレアチニンクリアランスは糸球体濾過値の指標となりうるか
折田 義正
1
1大阪大学医学部第一内科
pp.1477-1480
発行日 1989年11月1日
Published Date 1989/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205732
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サマリー
糸球体濾過値の標準的測定法はイヌリンクリアランスである.しかし,手技,測定とも煩雑なため,クレアチニンクリアランスが臨床的に用いられてきた.多くの医師がこれに慣れすぎ安易にこれを用いる傾向が強まった.ジョンズホプキンス大学のWalserらがこれに警告を発したため,国際的にクレアチニンクリアランスの価値が揺らぎ始めた.しかし,これに代わるものとして種々のものが提唱されているが,放射能測定を要し,問題点が多い.この現状について概説した.
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