おかしな検査データ
正しい精度調査結果?
臼井 敏明
1
1長崎大学検査部
pp.629-630
発行日 1981年8月1日
Published Date 1981/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205358
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臨床検査の精度管理の一環として,全国レベルまたは各地方単位で精度調査(quality controlsurvey)が広く行われているが,集められたデータの処理は世話人のたいへんな仕事である.特に異常現象が発生した場合の対応は難しく,その原因の解明,対応は他施設の内容に立ち入ることになり,世話人の苦労するところである.一方,統計処理データが見掛け上正しくても真に正しい測定が得られたという保証もない.今回は長崎県臨床検査技師会の研究会で行われた地区精度調査の統計結果が一度良好と判断されながら,一転して精度調査の方法が悪かったことが解明された例を挙げて,その発見の糸口,解決された過程を述べる.
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