感染症の検査法 Ⅲ 検査法各論
[6]同定法
B 種別同定法
2 グラム陽性菌
①Staphylococcus(ブドウ球菌)
黒坂 公生
1
1東京慈恵会医科大学附属青戸病院臨床検査医学教室
pp.819-824
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205052
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外観・形態による鑑別
1.集落所見
Staphylococcus(ブドウ球菌)は普通寒天培地やトリプティケース・ソイ寒天培地といった基本的な培地にもよく発育する.通常,血液寒天培地が分離用に使われるが,本培地に一夜培養すると,Staphylococcusは直径1〜2mmの表面滑沢で橙黄色ないしは白色の不透明な円形集落を形成する.S. aureusや一部のコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(coagulase-negative staphylococi;CNS)の中には,集落周辺に溶血環を示すものがある.
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