技術講座 生化学
アルファフェトプロテイン亜種の測定法—フコシル化AFPを中心に
青柳 豊
1
,
青木 幸枝
1
,
市田 文弘
1
1新潟大学第三内科
pp.133-138
発行日 1988年2月1日
Published Date 1988/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204401
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サマリー
肝細胞癌由来アルファフェトプロテイン(AFP)において,そのフコシル化分画は,肝硬変などの良性肝疾患のそれに比較して統計学的に有意な上昇を示した.この上昇は,早期の肝細胞癌とされる最大径2cm未満でかつ血清AFP値400ng/ml以下の症例においても認められ,肝細胞癌早期診断における有用性が示された.また,フコシル化分画の定量法であるレンズマメレクチンを用いたcrossed immuno-affinoelectrophoresisについて概説した.
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