技術講座 生理
ホルター心電図—症例とアーチファクト
中沢 潔
1
1聖マリアンナ医科大学第2内科
pp.1197-1202
発行日 1987年10月1日
Published Date 1987/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204292
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ホルター心電図とは,携帯用長時間心電図連続記録法で,開発者の名前(Holter,1961)1)を取って付けられた名称である.その特長は,テープレコーダーを利用した小型の記録器を24時間携帯し,日常生活中の心電図を記録することにある.テープに記録された心電図信号は,再生・記録装置により,心電図や種々のフォーマットのデータとして記録される.判定はマイコンによる自動解析と医師の判断による方式が多い.
ここでは,記録・再生時に生じるアーチファクト(artifact)について述べる.アーチファクトとは,人工産物の意味で,目的とする信号以外の,混入する雑音のことで,一般には,いわゆる雑音と波形歪(distortion)の両者を含めて扱う.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.