検査データを考える
アーチファクトと鑑別しにくいホルター心電図の症例[1]
土井 智
1
,
佐藤 光子
1
,
松木 寮子
1
,
群山 八郎
1
,
蝦名 弘子
1
1東北大学医学部附属病院検査部
pp.937-942
発行日 1993年10月1日
Published Date 1993/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901710
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ホルター心電図法は,1961年,Dr.Holterにより開発された長時間心電図を記録する方法である.最近の電子工学の進歩により,心電図記録装置は小型で軽量化され,記録は非侵襲的で簡便となった.その結果,24時間患者を拘束することなく心電図を連続記録し,多くの情報を得ることが可能となり,急速に普及した.
ホルター心電図の適応は,不整脈の検出や動悸,胸痛,胸部不快感および,圧迫感や徐脈,めまい,失神,意識消失の訴えのある場合である.さらに,心筋梗塞のリハビリテーション,ペースメーカー機能のチェック,不整脈の出現数や狭心症様発作の数を知りたいとき,また抗不整脈剤や抗狭心症薬の薬効判定にも適応が広げられている.
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