技術講座 生理
アーチファクトと対応法3—超音波
南里 和秀
1
1東海大学病院中央検査部
pp.722-726
発行日 1987年5月1日
Published Date 1987/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204148
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超音波検査はX線検査に比し,無侵襲で比較的容易に操作できる利点がある.また,詳細に生体構造を観察することが可能であるため,現在急速な発展を示している診断法である.安価で高性能の装置が開発されたことも普及の一因である.しかし,超音波装置の操作自体,手軽であるため,実際の手技,診断自体に重点が置かれ,基礎的原理などはおろそかになりがちなのが現状である.しかし,超音波診断を行うに当たり,画像に影響を与え,種々の誤診を招くようなアーチファクトを含めた問題点が存在することも事実である(表).したがってそれらを熟知していないと的確な診断は望めない.そこで,より正確な検査を行うための一助となる意味で,基本的なアーチファクトとその対応法についてまとめてみた.
アーチファクトの成因には種々あるが,基本的な事項を,①検査手技上の要因,②物理的要因に大別し,以下その具体的な問題点と対応について述べる.
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