検査ファイル 試薬
凝固検査のコントロール血漿
安室 洋子
1
1聖マリアンナ医科大学病院臨床検査部
pp.178-179
発行日 1987年2月1日
Published Date 1987/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203997
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われわれが現在,日常検査として行っている凝固検査の測定値の表現方法には秒数,正常対照との秒数比,%などがあり,生化学的検査値などに比べると相対的な表現が多い.凝固因子定量や合成基質を用いた活性値の測定および抑制因子の測定のような酵素学的測定でも,正常人血漿に存在する活性量を100%とした相対的数値で表すことが多い.また,凝固因子抗原量は本来,蛋白質重量として表せるが,これも同様である.このように正常人コントロール血漿が検査結果にかかわる重要性はきわめて大きく,用いる正常血漿によって被検血漿の検査結果を高値または低値にシフトさせることにもなる.
このコントロール血漿としての条件は,各種の凝固因子を十分に含み,かつ十分な凝固活性を有することが必要である.通常は,各施設で作製した健常人プール血漿を使用するか,または市販の凍結乾燥血漿を用いるかすることになる.
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