検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
血清ビリルビンの存在様式
高阪 彰
1
1名古屋大学検査部
pp.971-975
発行日 1986年8月1日
Published Date 1986/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203809
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ビリルビンを正しく測定するためには,ビリルビンを知ることが大切である.ビリルビンの研究は100年以上の歴史をもち,生成・分解などの代謝的意義,測定法,臨床的意義などについての莫大な資料を総合的に比較検討してみると実にあいまいな点が多いし,追試検討しても再現性のあるデータが得られないこともしばしばである.その原因はいろいろあろうが,ビリルビンの多様性と不安定性に起因することが最も多い.
血清ビリルビンの存在様式が主題であるが,本稿ではビリルビンそのものを理解することに重点を置きながら,血清中でのビリルビンの存在様式を考えていきたい.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.