基礎実習講座
腸内細菌の選択培地
村瀬 光春
1
1愛媛大学病院中央検査部
pp.265-268
発行日 1985年3月1日
Published Date 1985/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203300
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
培地は目的とする微生物を人工的に増殖させるために各種の炭素源,窒素源,無機塩類,発育素などの栄養素を加えたり,逆に発育を阻害するために色素や抗生物質などの抑制剤を目的に応じて配合したりしたものである.さらに,これらを固形化するために寒天やゼラチンなどが加えられたものであり,別名を培養基とも呼ばれている.
培地はその使用目的により,①保存用培地,②増菌用培地,③分離用培地,④確認(鑑別)用培地,⑤感受性試験用培地などに大別される.そして②と③の培地については,菌の発育支持力によって以下のように分類することがある.すなわち図に示すように,菌の発育を抑制することなく多くの菌種を発育させる非選択培地と,ある目的菌のみを発育させ,その他の菌種の発育を抑制する選択培地とがある.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.