基礎実習講座
反応条件の設定のしかた1—化学的定量法
溝口 香代子
1
1慶応大学病院中央臨床検査部
pp.55-58
発行日 1985年1月1日
Published Date 1985/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203246
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臨床化学検査といえば自動分析機が目に浮かぶほど,化学定量検査は自動化が一般化しているようである.技術学校の学生の多くは,まず"生化学はどうも苦手…"であり,"化学は機械のお守(も)りだから…"というイメージを持って,化学検査を敬遠する傾向にあるように思われる.また,現場でさまざまな分析装置を使って膨大なルチーン検査をこなしている技師は,分析機の保守に神経をすりへらしつつ,打ち出されてくるデータの管理に追われているのが現状であろう.
化学分析のおもしろさを理解する(または思い出す)には,反応条件を設定する実験を実際に行ってみることが近道と思われるので,ごく一般に用いられている反応系を例にとって,その反応条件の妥当性をチェックしてみることにしよう.例として,ビウレット法による血清総蛋白(TP)の測定を選択した.
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