アーチファクト
尿蛋白検査—造影剤
川畑 貞美
1
1順天堂大学浦安病院検査科
pp.917
発行日 1984年10月1日
Published Date 1984/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203167
- 有料閲覧
- 文献概要
造影剤が影響を与える尿検査には,アルカロイド試薬を用いる尿蛋白検査,塩酸を用いるエールリッヒ・アルデヒド反応,オーベルマイヤー法,ヤッフェ法,硫酸を用いる塩化第二鉄反応など各種酸類を用いた尿検査や,尿比重測定,尿沈渣鏡検1)などがある.今回は尿蛋白検査で偽陽性を呈する造影剤について紹介する.尿蛋白検査でアルカロイド試薬を用いたスルホサリチル酸法,トリクロル酢酸法は造影剤の混入している尿で実施すると白濁,凝集し偽陽性を呈す.写真は各種造影剤の凝集塊などを示したものである.
写真1 スルポサリチル酸法で白濁を呈した胆のう・胆管造影剤ビリグラフィン混入尿.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.