アーチファクト
病理組織
前田 明
1
1東邦大学医学部第一病理学教室
pp.237
発行日 1984年3月1日
Published Date 1984/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202992
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写真1脳 ホルツァー染色 ×80,80
染色法によっては,操作過程で切片を濾紙で押さえ,過剰な水分や色素液などを吸着させる場合がある.ホルツァー染色でもシュウ化カリウムの後,この操作が行われる.aはその際に濾紙の粗い面で押さえたために組織の一部が濾紙に付着し,剥離してできたもので,bは押さえる濾紙がずれて生じたものである.これらを予防するため,濾紙の平滑な面を使用することはもちろんであるが,ずれて切片を傷めないよう濾紙とスライドグラスの一端をよく押さえ,一定方向のみに圧を加えてこするようにすることが大切である.
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