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マイコン(マイクロコンピューター)単独の利用の方法については,あちらこちらの広告・パンフレットなどで職場に,個人の余暇利用にと十分浸透したようだ.近年のハードウェア技術の向上により低価格化したコンピューターは,各種機器類に内蔵され処理能力を上げたり,性能をさらに上げたり,機械操作の自動化を可能にしたり,処理効率の向上に寄与している.検査室の中にも全自動分析機,半自動分析機,ディジタルデータ・アナログデータの取り扱いなどに,マイコン内蔵機器(ME)が入ってきて並びだした.そんな環境の中で,患者さんを前にしてトラブルメーカーのMEとにらめっこでは"困ったME!!""困った技師!!"になりかねません.検査のパートナー「ME」君の日常行動(稼動状況)をチェックし,話しかけに対する答え方(オペレーションに対する動き)が日々不安定であったり,検査数の多い忙しい日になるとなぜか非協力的になる(マイコンの処理能力・機能が不足しているか,操作方法の不備があるのか)のはどうしてかを,詳細な分析・対応策を基に対処方法を常に心掛けておきましょう.
MEが突然間違いを多発しはじめたとき,突然ストライキ(故障)に入ったときに,MEと会話の術を知らないのでは悲しいでしょう.できるだけ手短かに話合えればよいのですが,どうもうまくゆかないときには,きちんとした相談員か調停員(MEメーカーの技師またはコンピューター技師)に入ってもらうことになるでしょう.このとき,あなたが適格な事情説明をしなければ,この混乱は増々長引き,大きくなってしまいます.そこでこのコーナーでは,検査室内でME機器の運用管理を円滑にするための,マイコンとの接し方を考えてみましょう.
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