コーヒーブレイク
五十肩と六三
I. S.
pp.884
発行日 1982年10月1日
Published Date 1982/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202597
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左肩がちょっとしたときに痛むようになって3〜4か月になる.寝ちがえたくらいに考えてそのうち治るだろうと放っておいたが一向によくなる気配がない.仕方なく整形外科で診察を受けX線も撮ったりしたが異常は認められない.医師は笑いながら"五十肩ですね"と言う."はあ?50にはまだ少々時間がありますが""じゃ四十肩でもいいですよ"四十肩とは余りきかない.やれやれ小生も年齢(とし)より先に五十肩と相なってしまったかと気落ちした.
五十肩というのは肩関節周囲炎といわれ,50歳前後の初老期に発症する退行性変性で原因はさまざまで,ちょっと手を上げたり寝返りをしたときに痛みを感じる程度のものから,動かせないほどひどいものであるという.治療法は決定的なものはなく,安静固定がよいとする人,運動したほうがよいという人,また寒冷療法をすすめる本があると思えば温熱療法をすすめる本もある.わかりやすくいえば,これといった治療法はないから好きなようにしなさいということである.痛みがひどいときには消炎剤を塗るか,痛み止めの注射をする.これも一時点なものである.
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