トピックス
糸球体腎炎と免疫複合体
菅原 孝雄
1
1国立予防衛生研究所
pp.344
発行日 1981年4月1日
Published Date 1981/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202254
- 有料閲覧
- 文献概要
免疫複合体(immun complexes;ICs)と腎臓病症候群の関連は,SLE,HBs及び梅毒で注目されている.梅毒性糸球体腎炎は,Treponema pallidum(TP)とその抗体によって形成されるICsが,糸球体に貯蔵されて起こるもので,二期梅毒の患者に多くみられる.
ICsは腎臓バイオプシーによって得た検体を,電子顕微鏡や螢光抗体法で調べることにより証明が可能である.ICsを形成する免疫グロブリンはIgGとIgMであることが知られ,この他,C3成分の存在も確かめらている1).
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.