検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
消毒薬の評価法
五島 瑳智子
1
,
辻 明良
1
1東邦大学微生物学教室
pp.200-206
発行日 1980年3月1日
Published Date 1980/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202011
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
消毒薬を評価する場合,用途によって種々のチェックポイントが考えられる.医療施設で常用されるものでは,刺激性,臭い,金属腐蝕性の有無などが価評の対象となるが,最も重要なのが殺菌作用であることは言うまでもない.しかし,器具の洗浄や手洗いなどを行う場合,機械的な除菌効果と殺菌効果との区別はつけ難い.消毒薬の主たる作用は殺菌作用であり,これが十分な効果を示さないものでは,除菌効果はあっても,殺菌されないため,使用法によっては感染防止の目的を達することができない.
本稿では,消毒薬の評価法として,殺菌作用に焦点を絞り,各種測定法における問題点を記し,基本的な測定条件の設定,殺菌効果への影響因子などについて記述する.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.