病気のはなし
アミロイドーシス
高月 清
1
1京都大学第1内科
pp.796-801
発行日 1979年10月1日
Published Date 1979/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201922
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概念
アミロイド(amyloid)はstarch-likeの意味で1855年にVirchowがヨードに反応することから名付けたが,沈着物そのものの認識は既にRokitanskyにより1842年に記載されていた.アミロイドーシスにはいろいろな病型があるが,アミロイドーシスの成因を考える場合に,それらが本質的に同一であるか否かが問題となる.見かけが似たものの沈着を一括しているだけかもしれない.現在の知見ではアミロイドは電子顕微鏡で幅8〜15nmの線維であり,X線回折でanti parallel β-pleated sheet(ポリペプチド鎖が互いに逆方向に平行に並んで水素結合している)と言われる構造を持つ蛋白の細胞外沈着の総称である.
研究の進歩にもかかわらず,臨床的立場からの分類は難しく,依然として用いられているのが1935年のReimannらの分類である.すなわち,
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