最近の検査技術
抗体を用いたアイソザイムの分析—アルカリホスファターゼを例として
飯野 四郎
1
1東京大学第1内科
pp.636-642
発行日 1979年8月1日
Published Date 1979/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201893
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遺伝支配の異なる数種類の酵素が,ある同一基質を分解する場合,すなわち,アミノ酸の配列を異にしたいくつかの酵素が,ある基質を分解する場合に,真の意味でのアイソザイムと呼ぶわけであるが,一般的にはかなり広義に使用されており,何らかの方法により,同一基質に作用する酵素が分離できればアイソザイムの名称が使われている.
アイソザイム分析に抗体の使用が可能な条件としては,各アイソザイム間で抗原性が異なることが,当然のこととして,第1に必要である.この条件を満たす場合,恐らくは真の意味でのアイソザイムであるか,あるいはそれに近いことが推察される.
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