広がる技師の職場
実験動物中央研究所附属前臨床医学研究所
今井 敬子
1
1実験動物中央研究所附属前臨床医学研究所病理毒性部
pp.424-425
発行日 1979年5月1日
Published Date 1979/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201847
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一般に実験動物と言いますとマウス,ラットあるいはモルモットなどを思い出しますが,種々の医学研究に動物が使用される場合を考えてみますと,その究極的な目的は,動物で得られたデータからヒトの場合の結果を推察することにあるのですから,できるなら実験に用いる動物は分類学上なるべくヒトに近いほうが望ましいのです.しかし経済的問題や大量に入手困難などの理由から,サルやイヌばかりでなく種々の動物が使われます.また時には,サルやイヌよりほかの動物のほうがよりヒトに類似した結果を示す場合もあります.けれどこれらの種類の動物ならばどれでも実験に使用できるというわけではありません.すなわち健康であることはもちろん,系統が明らかで,その実験に対する感受性が鋭敏でなければなりません.
実験動物中央研究所(略称;実中研)ではこれらの実験動物に関する研究,調査,及び実験動物を使用して各種の実験を行っています.附属前臨床医学研究所は,実中研・医学研究所として歩んできましたが10年間経過したのを機会に1976年に,その機能を明確に表現した現在の名称に改名されました.実験動物を利用しての医学研究,主として新薬の動物における薬効及び安全性について研究しています.
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