保健所便り・6
川崎中央保健所
pp.397-398
発行日 1951年6月15日
Published Date 1951/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200866
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京濱線で六郷の鐵橋をわたると,すぐ川崎である。東京をめぐる衞星都市の1つ,お大師樣と工場で知られた町だ。驛前から海にむかつて,二十間道路がまつすぐにのびている。だだつぴうさとがざつな氣配が妙に印象にのこる。建築中の鐵筋ビルが,2つ3つ眼にとまるのが,わずかに工都らしい感じだ。
驛員に中央保健所をたずねる。さあ,と首をかしげてそこの交番できいて下さいという。交番にきけば,この道路をずつといつた税務署の前がそうでしようとこたえる。はなはだ心もとない。案のごとく,ゆきついた税務署の前にはなかつた。も一度,ゆきずりめ娘さんにたずねると,市役所の中にあるんですとおしえてくれる。市役所などは,とつくのむかしに通りすぎてきていた。
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