技術講座 生理
電気生理検査・3—アーティファクト,安全問題
清水 加代子
1
1東北大医療短大
pp.515-519
発行日 1976年7月1日
Published Date 1976/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201103
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アーティファクト
生体現象を電気的に記録する場合,記録装置の出力に雑音がみられることがあり,これが問題になることは前回に述べたとおりである.この出力に現れる雑音のうち,内部雑音についてはすでに述べたので,ここでは外部雑音であるアーティファクト(artifact;人工雑音)をとりあげる.
生体信号を記録する際,しばしば悩まされるのが目的とする信号以外のアーティファクトである.生体信号は微小信号であるため,アーティファクトがわずか混入しても大きな障害になり,日常検査はアーティファクトとの戦いであるといえよう.実際には,アーティファクトをどうしても避けることができない場合もあるが,多くの場合はその原因を探すことによって除くことができるので,できるだけ努力して除くことが必要である.
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