特集 必修 日常検査の実技
血液
塗抹標本の作製
寺田 秀夫
1
1聖路加国際病院内科医
pp.39-41
発行日 1975年8月1日
Published Date 1975/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200834
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美しい塗抹標本を作るのに大切な諸点は,(1)脱脂した清浄なスライドグラスを用いること,(2)できるだけ早く塗抹すること,(3)速やかに乾燥し染色すること,(4)染色液を希釈する液は弱酸性pH 6.4のリン酸緩衝液を用いること,などが要点としてあげられる.塗抹の方法にはカバーグラス法もあるが,我が国ではあまり行われていない.染色法は一般染色法と特殊染色法に分けられ,前者にはGiemsa染色,Wright染色,Field染色,May-Giemsa複染色(Pappenheim法)などがあり,後者にはPeroxidase染色,Unna-Pappenheim染色,PAS染色,Alkali-phosphatase染色,Simpson-Sabin超生体染色などが含まれる.
ここでは普通日常行われる塗抹標本作製法と最も簡単なWright染色法について,その手技を解説する.
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