基礎から応用へ
ナメクジウオから人間へ・1
佐藤 やす子
1
1横浜市大・第2解剖
pp.24-27
発行日 1974年4月1日
Published Date 1974/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200418
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臨床検査技師が関係する医学は,人間について生物学の方法を応用するところの学問であるといえる.
ここでは,将来の仕事の基礎のひとつとしての"生物学(biology)"のうちヒトを含む脊椎動物について主に述べる.しかし生物学は,他の基礎的な学問,たとえば化学,物理学あるいは地学などとも互いに関連しあっているので,生物学を理解するには,これらの関連科学の知識がなければならないし,また,生物学が取り扱う分野は非常に広範囲にわたってもいる.そこで,ここではそのうち,いわば応用生物学としての医学が取り上げる"ヒト"は,生物界ではどんな位置を占めているかということについて,主に中枢神経系の発達の過程をたどっていく,という立場から,他のいく種類かの動物の中枢神経系と比較しながら述べることにする.
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