技術講座 細菌
薬剤感受性検査
小栗 豊子
1
1順大病院中検
pp.64-65
発行日 1974年2月1日
Published Date 1974/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200379
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臨床細菌検査には今まで述べてきた塗抹検査や培養検査のほかに薬剤感受性検査がある.日常検査における薬剤感受性検査の主な目的は,患者分離菌が培地上でどの薬剤に対して感受性を示すかを調べ,この成績から臨床効果の期待できる薬剤を選択することにある.ある菌種にある化学療法剤の一定濃度を作用させた場合に,殺菌されるかまたは増殖が阻止されれば,その菌種はその化学療法剤に感性であるといい,一方全く増殖が抑制されない場合は,その菌種はその薬剤に対して耐性であるという.
薬剤感受性検査には種々の方法があるが,結核菌以外の細菌の場合は日常検査にはもっぱらディスク法が用いられており,本法により菌の感性度は+++〜-の4段階に表現される.すなわち+++はきわめて感性,-は耐性であることを意味し,++,+はその中間である.ディスク法には次の2種類が広く用いられている.
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