実習日誌
技師が技師を育てること
繁在家 由紀子
1
1佼成病院臨床検査部
pp.32
発行日 1973年9月1日
Published Date 1973/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200240
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実習生を指導するということは,卒業したばかりの私には非常に大それたことと思えたのです.そしてそのことを初めて経験するという日,心の中はてれくささとこわさの入り混じった複雑な気持ちでいっぱいでした.
かつて私が実習生であったころ,多忙なルーチン検査の合い間をぬって指導してくださった技師が,報酬なしにやってくださっていると知った時,非常に驚き,自分ならばこのような煩雑なことをとても無償ではできない,と考えたものでした.それほど私の眼には忙しい検査業務のなかで実習生を指導している技師の日課が,たいへんなものとして映っていたのです.
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