臨床検査のピットフォール
D-マンノース入り血糖採血管の,血糖およびHbA1cの測定に与える影響とピットフォール
白井 秀明
1
1千葉労災病院中央検査部
pp.360-364
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104243
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はじめに
血糖(D-グルコース)濃度を測定する場合,全血で放置すると解糖系が作用し血糖値は減少する.解糖を阻止するためには,速やかに遠心分離をして血漿の状態にするか,解糖阻止剤または冷却して解糖作用を停止させる方法がとられている.解糖阻止剤はフッ化ナトリウム(sodium fluoride,NaF),クエン酸,モノヨード酢酸およびD-マンノースなどが用いられているが,いずれの解糖阻止剤を使用しても一長一短がある.
本稿では,血糖・HbA1c(hemoglobin A1c)測定における採血管の選択と,D-マンノース入り血糖採血管を使用する際の注意点について述べる.
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