臨床検査のピットフォール
不規則抗体検査における反応増強剤および酵素法の活用法
国分寺 晃
1
1広島国際大学保健医療学部
pp.305-307
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103902
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はじめに
患者(受血者)については,不適合輸血を防ぐため,輸血を実施する医療機関で責任をもって検査を実施しなければならない1).
不適合輸血による(致死的な)溶血反応は,ABO血液型の検査(オモテ検査とウラ検査,同一患者の二重チェック,同一検体の二重チェック),Rh(D)抗原の検査,不規則抗体スクリーニング検査,交差適合試験などを適切に実施することで予防が可能となる.適切に検査を実施するためには,各種検査の反応原理の把握はもちろん,自施設で使用している試薬の特徴や特異性を把握しておくことは重要であり,追加検査を含めた各種の反応結果の判断と検査精度の向上につながってくる.また,国内の指針・ガイドラインや日本輸血・細胞治療学会の求めている基準,海外における検査状況などを把握し,検査体制を整備することも重要となる.
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