増刊号 この検査データを読めますか?―検査値から病態を探る
Ⅶ 感染症
5 典型的な症状と検査値を示した1か月の男児とその家族の症状と検査値《百日咳》
岡田 賢司
1
1国立病院機構福岡病院・統括診療部
pp.1167-1174
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103714
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Ⅰ.症例とその家族
生後1か月の男児.当初軽い咳のみであったが,次第にひどくなり,無呼吸やチアノーゼが認められたため,かかりつけの小児科で百日咳を疑われ,紹介され入院となった.入院時,「発作性の連続性の咳き込み」や「咳き込んでの嘔吐」はあったが,「吸気性笛声」はなかった.白血球数17,500/μL,リンパ球78%,CRP<0.30mg/dLであった.入院時の培養で百日咳菌が分離でき,典型的な百日咳と診断した.
乳児の両親,同胞の症状と検査値を示す.
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